痛かった頭も、昨日しっかり休んだので治りました。
風邪ひいたり、おなか壊したりすると
楽しいはずの旅行も台無しになっちゃうからね。
さて、居候先のジョンは国連ボランティアで
カイチュアー・フォールの専門家です。
カイチュアー・フォールというのは、滝です。
自称「1段の滝では世界最高落差の滝」です。
でもきっとハッタリです。
そんなガイアナで一番の観光スポット、カイチュアー・フォールをめぐるツアーを、
ジョンは私の知らない間にちゃんと手配してくれて、
しかも、オリンドゥーク・フォールという別の滝までセットの完璧メニューを用意してくれました。
なんてすばらしいんだ!!
ジョン、万歳!!(←韓国人なのでマンセーと読んであげてください)
てなわけで、朝早くから家の前まで中古トヨタ車が迎えにきてくれて、
国内線の空港まで送ってくれました。
いっしょに行くというカナダ人の女性と簡単にご挨拶。
白人さんはみんな体中蚊に刺されまくっているのに、気にしないご様子。
ビョーキとか怖くないんでしょうかね?
10人乗りほどの小型セスナ機に乗って飛行機にゆられること1時間あまり。
まわりはうっそうとしたジャングルですが、そこに突然カイチュアー・フォールは現れました。
ジョンの事前レクチャーによると、
カイチュアーの「カイ」というのは、滝の近くに住んでいた村長の名前だったそうです。
「チュアー」というのは、住むところ、家といったところで、
カイチュアーは「村長の住処」といった意味だそうです。
昔、カイチュアーの周りで2つの村が抗争をおっぱじめ、
お互いを憎しみあうような時代があったそうです。
その状況を悲観した村長カイが、
「自分が死んだら、二つの村はもう一度仲良くなれるんじゃないか」と考えて、
カイチュアー・フォールで自殺したんだそうです。
「たぶん、ボートに乗ってそのまま落ちたんじゃないかな」とジョンは言っていました。
カイチュアーは、滝を見るのも一興、まわりの自然を見るのも一興です。
飛行機がカイチュアー国立公園に到着すると、ナショナル・パークのスタッフが登場して、
観光客ご一行様を引き連れて1時間弱のハイキングに出かけました。
このスタッフがかなりの植物通で、
そこらへんにある植物を指差しては
「これは○○という植物で、こんな風にして食べるんだ」とかいう説明をしてくれます。
いっしょに歩いていて飽きないひとだなぁ、と思いました。
カイチュアー・フォールでは、滝を遠くから攻めて、順に近づいていきました。
最後は滝の上まで行って休憩です。
滝の上の水はとっても穏やかに流れていて、
あるところで突然落ちていくので、対照的で余計怖いです。
ビビリなのでがけ近くには近寄れませんでした。
その後、みんなが満足したのを見計らって飛行機に戻りました。
今度はオリンドゥーク・フォールに向けて出発です。
小一時間フライトしてたどり着いた滑走路は土製でした。
「え゛ーーー、まさかここに着陸しないよね!?」ってところに着陸しました。
サバンナの真中、見渡す限り空な場所です。
オリンドゥーク・フォールは、ガイアナとブラジルの国境に位置しています。
段段になっている滝は、カイチュアー・フォールより断然きれいです。
水は茶色ですが、衛生的には大丈夫なので、
泳いで見ることにしました。
昨日ジョンが「水着もって行きなさいよ」といってたので、とりあえず持ってきた水着はさっそく役に立ちました。
オリンドゥーク・フォールの近くにはアメリインディアン(原住民)の村があって、
その子供たちが遊びにきていました。
「おいおい、学校はどうなっているんだ!?」と思ったのですが、
こんなところで学校もくそもないかと思っちゃいました。
イギリス人パイロットの安定感のあるフライトでジョージタウンに帰ってきたのは
夕方5時過ぎ。
これこそ、ガイアナの「見とかなきゃ」的ポイントだったので、
大満足です。
フライト中は爆睡でしたが、最後は服操縦席に乗せてもらって帰ってきました。

パイロットの腕がよかったのか、天候がよかったのか、
安定感のある飛行でぐっすり寝れました。

きちんと整理された町並みです。

ブロッコリーがどこまでもどこまでも続いていくのをイメージしてください。
それが上空から見たジャングルです。

不思議なもんだ。

緩やかに流れてきた水が突然、落ちています。
しかもかなりの落差です。
人間なら確実に死にますね。

カイチュアー・フォールのまわりの地盤は岩や土になっています。
そこに木が生えて、森になっているわけです。
植物って強いなぁ。

でも管制塔もなければ、待合所もない、滑走路だけの場所です。
今回の参加者は、カナダ、日本、イギリス、アメリカとさまざまです。
ガイアナ人はカイチュアーには高くてこれないそうです。
今回はUS$210でした。
オリンドゥーク・フォールと込みの値段なので、まぁ、相場です。

ナショナル・パークのスタッフは
「これは蚊よけになったり、毒として使うんだよ」といった説明をしていました。


こんな背の低い植物と、やしの木みたいな背の高い植物とが
森を埋め尽くしていました。

だれか教えてください。




曇ったりはれたりしているのがわかります。
あんまり身を乗り出すと怖いです。



河の水は茶色いながらどんどん流れていって、
人間はちっぽけに見えます。

言われなくても離れていますよ、と思ったら
カナダ人女性はがけに腰掛けていたのでびびりました。
死にますよ!あんた!!

興味のある人だけ見てください。

おかげで退屈しないですむし、休めるしで、よかったです。

前のおじさんはガイアナ人で、いまはカナダで働いているんだそうです。
スタッフにたくさん質問して、
「この葉っぱ子供のころ食べた」とか「これ、○○っていう料理に使うやつでしょ」といって盛り上がっていました。


捕食されるのを防いでいるんでしょうか?

「この赤いのは、花のように見えますが実は葉っぱです。」
だそうです。


小さいけど群生していました。

こうやって撮ると高山植物みたいですが、
カイチュアー・フォール周辺もかなり蒸し暑かったです。

若いときはそんなに金色ではなくて、
年をとるごとに金色になっていくそうです。
人間もそうであるといいですね。


下はがけです。
かなり恐る恐るで撮影しました。
これ以上向こうにはいけません。
怖すぎです。


でも、あるところでプッツリと切れてしまって、
その後はひたすら落ちるみたいな。

これが透明だったら絶対もっと観光客がくるのに、
残念!!


かなりカメラを近づけて撮ったのですが、
毒グモだったら大変でしたね。

今回は幸運にもかなり遠くにチラッと見えました。
FZ2の望遠を最大にして、やっと撮れましたが、
ほかの人のカメラでは追いきれなかったようです。
さすが光学12倍!

滑走路は土です。
空がとってもきれいで、日も強く、
とってもすがすがしい気分になりました。

アメリインディアンはけっこうアジアな顔をしています。

でも滑走路はサバンナの中の、ただの土です。


何段も水が落ちていくのがなんとも幻想的。

足をとられたら最後、したまで流されるので、
かなりふんばりながら滝に打たれていました。



お兄ちゃんはおとなしくて、寡黙な感じでした。
みんな、観光客に警戒しているようで、
興味はあるけど、近づいちゃだめだ、みたいな感じで
遠くからしげしげと観察していました。

広大な土地の中でも、
人間はどうしてか1個所に集まるようで、
本来狭いところ好きなんでは内科と思ってしまいます。


これが降りたらでかい木一本一本だといわれても、
スケールがつかめません。

砂糖は今日でもガイアナの主要な輸出物です。

あれだけ広大な土地、雄大な自然を抱えていても、
なんでだか、人は小さく収まろうとしてしまうものですね。